中尾佐助(読み)なかお さすけ

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

中尾佐助 なかお-さすけ

1916-1993 昭和後期-平成時代の栽培植物学者。
大正5年8月12日生まれ。昭和36年大阪府立大教授となり,55年鹿児島大教授。栽培植物の起源などに関してアジア,アフリカをひろく学術調査する。日本の農耕文化の起源と南アジア一帯の照葉樹林文化との関連を指摘した。平成5年11月20日死去。77歳。愛知県出身。京都帝大卒。著作に「秘境ブータン」「花と木の文化史」など。
【格言など】僕がアジア人だから文化の母である林にピンときた(日本,中国,東南アジアと連なる照葉樹林について)

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典内の中尾佐助の言及

【栽培植物】より

…また59年G.P.マードックは,《アフリカ――人びととその文化史Africa,its Peoples and their Cultural History》という本の中で,西アフリカのニジェール川流域に,アフリカイネや数種の雑穀,ササゲなどの栽培化を伴った独自の重要な栽培植物起源地域の存在することを,初めて強調した。66年中尾佐助は《栽培植物と農耕の起源》という著作の中で,今までの知見やアジアの広い地域にまたがる独自の植物探検調査に基づいて,世界における四大農耕文化複合,つまり根栽農耕文化,サバンナ農耕文化,地中海農耕文化および新大陸農耕文化の存在を明らかにし,各農耕文化に特徴的な栽培植物群の存在を指摘した。さらにハーランJ.R.Harlanは75年,《作物と人間Crops and Man》という著書の中で,ド・カンドル以来最近までに得られた知見を総合的に考察して,世界における栽培植物の地理的中心地域を六つの地域にまとめている。…

【照葉樹林文化】より

…この照葉樹林帯に共通する文化要素によって特色づけられる文化を〈照葉樹林文化〉と呼ぶ。 この文化概念をはじめて提唱した中尾佐助によると,ワラビやクズ,あるいはカシ,トチなどの堅果類を水さらしによりあく抜きする技法,茶の葉を加工して飲用する慣行,繭から糸をひいて絹をつくり,ウルシやその近縁種の樹液を用いて漆器をつくる方法,かんきつとシソ類の栽培と利用,こうじを用いて酒を醸造することなどが,共通の文化要素のおもなものとしてあげられた。さらに照葉樹林帯の文化を特色づけるものにサトイモ,ナガイモなどのイモ類のほか,アワ,ヒエ,キビ,シコクビエ,モロコシ,おかぼなど大量の雑穀類を栽培する焼畑農耕によって,その生活が支えられてきたことがあげられる。…

※「中尾佐助」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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