中山省三郎(読み)なかやましょうざぶろう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中山省三郎」の意味・わかりやすい解説

中山省三郎
なかやましょうざぶろう
(1904―1947)

ロシア文学者、詩人。茨城県に生まれる。同郷の詩人・歌人横瀬夜雨(よこせやう)の薫陶を受けて詩歌の創作を始めた。早稲田(わせだ)大学露文科卒業後、プーシキンドストエフスキーツルゲーネフメレジコフスキー、シェストフらの作品の名訳を残す。詩集『羊城新鈔(しょう)』(1940)、『縹緲(ひょうびょう)』(1942)、『豹紋蝶(ひょうもんちょう)』(1944)、随筆集『海珠鈔』(1940)などのほか、チェーホフ、横瀬夜雨、長塚節(ながつかたかし)に関する研究もある。

[中本信幸]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中山省三郎」の解説

中山省三郎 なかやま-しょうざぶろう

1904-1947 昭和時代の詩人,ロシア文学者。
明治37年1月28日生まれ。横瀬夜雨(よこせ-やう)の影響をうけ,早大在学中に火野葦平らと詩誌第2次「聖杯」を創刊。卒業後はロシア文学を翻訳,ツルゲーネフの「猟人日記」などの名訳をのこした。昭和22年5月30日死去。44歳。茨城県出身。詩集に「羊城新鈔」「縹緲(ひょうびょう)」など。

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