20世紀日本人名事典 「中本たか子」の解説
中本 たか子
ナカモト タカコ
昭和期の小説家
- 生年
- 明治36(1903)年11月19日
- 没年
- 平成2(1990)年9月
- 出生地
- 山口県豊浦郡角島村
- 本名
- 蔵原 タカ子
- 旧姓(旧名)
- 中本
- 学歴〔年〕
- 山口高女〔大正9年〕卒
- 経歴
- 小学校教員を経て、昭和2年上京。4年「女人芸術」に処女作「鈴虫の雌」を発表。亀戸に移り、帯刀貞代の「労働女塾」を手伝い、左翼運動に巻き込まれて検挙される。拷問、病気、保釈、松沢病院強制入院を経て、退院後本格的に労働文学を志す。8年再検挙され11年まで服役。16年マルクス主義理論家蔵原惟人と結婚。戦後共産党入党。新日本文学会、日本民主主義文学同盟に所属し、それぞれ幹事を務めた。作品に砂川闘争を描いた「滑走路」のほか「不死鳥」「はまゆう咲く島」「死の鞭と光」「わが生は苦悩に灼かれて」など。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報