中札内(読み)なかさつない

改訂新版 世界大百科事典 「中札内」の意味・わかりやすい解説

中札内[村] (なかさつない)

北海道南東部,十勝支庁河西(かさい)郡の村。人口4006(2010)。十勝川支流の札内川中・上流域を占め,西部には札内岳(1896m)をはじめ,日高山脈の山々がそびえる。国道236号線が通じる。1897年から開拓が始まり,1929年の広尾線開通(現在は廃線)後,急速に人口も増加した。札内川中流沿いには肥沃平地が広がり,十勝平野の畑作地帯の一角をなす。農業の法人化を早くからとり入れ,農業生産の団地化など協業経営が盛んである。豆類,テンサイジャガイモなどを産し,酪農養鶏,養豚などの畜産が行われる。とくに酪農は大規模草地育成牧場の造成により,効率的な経営が行われている。札内川上流,南札内渓谷のピョウタンの滝にはキャンプ場などがある。
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