中村勝治郎(読み)ナカムラ カツジロウ

20世紀日本人名事典 「中村勝治郎」の解説

中村 勝治郎
ナカムラ カツジロウ

明治・大正期の洋画家 東京美術学校西洋画助教授



生年
慶応2年11月1日(1866年)

没年
大正11(1922)年2月4日

出生地
大和国(現・奈良県)

学歴〔年〕
奈良中学校〔明治13年〕卒

経歴
小学校教員を経て上京し、漢学者中村正直に師事。明治21年頃、京都の茶業組合に就職。その傍ら山内愚仙より洋画を学び、26年からは黒田清輝久米桂一郎の教えを受けるようになった。28年には「夫婦共働」を第4回内国勧業博覧会に出品し、29年以降は黒田の主宰した白馬会の展覧会を中心に活動。30年再び上京して東京美術学校西洋画科に勤務し、33年には同助教授に就任木炭画油絵を講じた。のち文展や国民美術協会展にも参加。画壇に在っては常に黒田の補佐役として活躍し、その影響は画風の上にも少なからず表れていたと言われている。作品は他に「白川の景」などがあり、また「油絵及水彩技法」などの著書もある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村勝治郎」の解説

中村勝治郎 なかむら-かつじろう

1866-1922 明治-大正時代の洋画家。
慶応2年11月1日生まれ。山内愚仙,のち黒田清輝,久米桂一郎に師事。白馬会展,文展,国民美術協会展に出品する。明治33年東京美術学校(現東京芸大)助教授。大正11年2月4日死去。57歳。大和(奈良県)出身。奈良中学卒。著作に「油絵及水彩技法」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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