朝日日本歴史人物事典 「中村雄次郎」の解説
中村雄次郎
生年:嘉永5.2.28(1852.3.18)
明治期の陸軍軍人。三重県出身。大庄屋中村一貫の次男。和歌山藩の砲兵隊から陸軍兵学寮に転じ,明治7(1874)年陸軍中尉。当初は砲兵畑を歩き,陸軍士官学校,陸軍大学校の創設に関係した。21年のヨーロッパ出張後は陸軍省勤務となり日清戦争(1894~95)時は軍務局第1課長。以後,陸軍次官などを歴任。同35年中将に昇進とともに予備役,製鉄所長官に転じた。日露戦争(1904~05)時に貴族院議員。同40年男爵。大正3(1914)年満鉄総裁となり,同6年関東都督,同9年宮内大臣を歴任。同11年からは枢密院顧問官であった。<参考文献>石井満『中村雄次郎伝』
(小池聖一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報