中華ソヴィエト共和国

山川 世界史小辞典 改訂新版 「中華ソヴィエト共和国」の解説

中華ソヴィエト共和国(臨時政府)(ちゅうかソヴィエトきょうわこく(りんじせいふ))

1931~34

中国共産党中華民国のなかに樹立したもう一つの「国家」。1927年夏の国共合作崩壊後,共産党各地の革命根拠地にソヴィエト政権を築いて農民に土地を分配する土地革命を推進した。これら各地のソヴィエト政権を統合するために,31年11月,江西省瑞金(ずいきん)毛沢東を中央執行委員会主席とする中華ソヴィエト共和国臨時中央政府が成立した。33年1月には共産党中央も上海から瑞金に移転した。だが,この「国家」は国民政府による数回の包囲攻撃を耐えることができなかった。34年10月,紅軍主力である第1方面軍が中央ソヴィエト区を放棄し(長征),これに伴い中華ソヴィエト共和国は崩壊した。

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旺文社世界史事典 三訂版 「中華ソヴィエト共和国」の解説

中華ソヴィエト共和国
ちゅうかソヴィエトきょうわこく

1931年,中国江西省南東部の瑞金 (ずいきん) に樹立された共産主義政権
中国共産党を中心に,各地のソヴィエト政権の代表が,1931年11月に開催した第1回中華ソヴィエト代表大会で臨時中央政府を設立し,主席に毛沢東が選ばれた。1934年10月瑞金を放棄して長征を敢行し,陝西 (せんせい) 省延安 (えんあん) に移り,第2次国共合作後は民国周辺政府と称した。

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