瑞金(読み)ズイキン

デジタル大辞泉 「瑞金」の意味・読み・例文・類語

ずいきん【瑞金】

中国江西省南東部にある小都市。四方を山に囲まれた要害の地で、1931年、ここに中華ソビエト共和国臨時政府が樹立され、1934年まで中国共産党根拠地となった。ロイチン

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精選版 日本国語大辞典 「瑞金」の意味・読み・例文・類語

ずいきん【瑞金】

  1. 中国、江西省南東部と福建省との境にある県。一九三一年中華ソビエト共和国臨時政府が樹立され、三四年国民党軍の攻撃を避けて、四川から甘粛へ向かった、いわゆる長征が始まるまで、中国共産党の根拠地となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「瑞金」の意味・わかりやすい解説

瑞金
ずいきん / ロイチン

中国、江西(こうせい)省南東部の県級市。1999年省直轄市となり、贛州(かんしゅう)地級市に管轄を代行される。贛江の東源である貢水(こうすい)の上流部に沿い、福建(ふっけん)省境と接する。人口69万3700(2014)。漢代には雩都(うと)県に属する地で、唐代に瑞金監が置かれ、五代の南唐が県に改めた。1994年に市制施行。伝説では、金を掘り当てたので地名としたという。林産・鉱産資源に富み、農産物には米、サツマイモ大豆ラッカセイサトウキビなどがある。タバコの産地としても知られ、手工業製品では皮枕が有名である。1931年から1934年まで、中国共産党の中央革命根拠地の中心地となり、中華ソビエト共和国政府がここに置かれた。毛沢東(もうたくとう)の旧居などの革命史跡が保存されている。

[河野通博・編集部 2017年2月16日]

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改訂新版 世界大百科事典 「瑞金」の意味・わかりやすい解説

瑞金 (ずいきん)
Ruì jīn

中国,江西省南東部の市。人口54万(2000)。贛(かん)州地区に属す。贛江の支流貢水のさらに上流,綿水の形成する狭小な盆地にある。福建との境をなす武夷山脈の西麓にあり,福建とも近く道路で結ばれている。瑞金の名は唐末に金採掘場として〈瑞金監〉が設けられたのに由来するが,県が設けられたのは五代南唐(937-975)のときで,それまでは交通の要衝ではあっても,居住開発は進んでいなかった。この地が歴史的に有名になるのは,国共内戦時,共産党の根拠地が築かれたことによる。1929年,共産党紅軍第4軍の主力は井岡山からこの贛南の山地へ進入し,さらに隣接する福建閩西地区にも根拠地を築こうとした。その結果31年,両者を結んで中央革命根拠地(中央ソビエト区)となし,第1回全国工農兵代表大会(中華ソビエト第1次全国代表大会)を開いて,その臨時政府をここに置いて周囲の土地改革等を遂行した。しかし34年,国民党の第5次包囲作戦にあい,紅軍は瑞金を放棄して長征に出発した。
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百科事典マイペディア 「瑞金」の意味・わかりやすい解説

瑞金【ずいきん】

中国,江西省南東,福建省との境にある市。かつては金の産出で有名。現在は付近に産するチョマ,米,茶,タバコなどの集散地。1931年中華ソビエト臨時政府がここで成立,1934年長征が始まるまで中国共産党指導部(紅都)が置かれた。毛沢東旧居など中国革命に関連する史跡が多い。68万人(2014)。
→関連項目江西[省]井岡山中国共産党

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「瑞金」の解説

瑞金(ずいきん)
Ruijin

中国江西省南部の県。四方を山に囲まれた要害の地で,唐末ここに金採掘場(瑞金監)を置いたのに由来する。1929年1月,ここに革命根拠地が建設され,34年長征が開始されるまで中華ソヴィエト共和国の首都であった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「瑞金」の解説

瑞金
ずいきん
Ruìjīn

中国江西省南東部にある都市
1931年,中国共産党がここに中華ソヴィエト共和国臨時政府を樹立した。国民政府の包囲攻撃を受けて,1934年10月に長征を開始するまで首都となった。

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世界大百科事典(旧版)内の瑞金の言及

【紅軍】より

…毛沢東は井岡山に上るに当たって,三大規律八項注意を定めてこれを〈人民の軍隊〉たる紅軍建軍の基本原則とし,農村に根拠地を建設して,人民を立ちあがらせ人民に依拠する遊撃戦を主とする人民戦争の戦略戦術を発展させた。蔣介石の国民党軍の包囲で29年1月井岡山を捨てた紅第四軍は江西省瑞金(ずいきん)を中心に新たな根拠地を建設,軍閥混戦の状況に乗じて急速に発展した。李立三,周恩来が指導する党中央も各地に人を派遣して紅軍の建設発展に努めた。…

※「瑞金」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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