日本歴史地名大系 「久下田城跡」の解説
久下田城跡
くげたじようあと
久下田城跡
くげたじようあと
天文一四年(一五四五)下館城主水谷正村(蟠竜斎)が結城氏に対抗した宇都宮氏に備える拠点として築城といわれ、「水谷蟠竜記」は「同年の十月、蟠竜結城へ申上る様は、其父宇都宮旗下中村玄角を討とる故に宇都宮取返さんと心懸る。下館に住居にては取返さるるも治定に候之間、久下田に新城を築き宇都宮を防き可申。さて又、様子能候はゝ御下知を以宇都宮を討取申度候と仰上給へは、政勝其義尤と仰けり。故に蟠竜頓て天文十三年十月廿日に縄張をなされ霜月三日迄に惣堀を究め、先小屋懸をなされ移り給ひ」と記す。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報