乗数効果(読み)じょうすうこうか(英語表記)multiplier effect

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「乗数効果」の解説

乗数効果
じょうすうこうか
multiplier effect

投資などの独立的な支出増加が,その有効需要が所得増加の過程を経て一連波及効果を出尽くしたとき,最初の独立的支出の数倍の所得の増加をもたらす効果のことをいう。国民の限界消費性向を c とし,初期の独立的投資を I とすると,各期の所得の増加分のうち,消費性向の部分だけが消費に支出されることから,n 年後の国民所得は,ΔYI(1+cc2c3+…+cn) だけ増加する。ここで 0<c<1 から,n→∞ のとき,ΔY={1/(1-c)・I} となる。ここで 1/(1-c) を乗数といい,ΔY は初期の投資支出額の数倍となる。

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精選版 日本国語大辞典「乗数効果」の解説

じょうすう‐こうか ‥カウクヮ【乗数効果】

〙 経済的現象で、ある経済量の変化が他の経済量の変化を誘発して波及的な効果を生み、最終的にはその数倍の増加または減少となってあらわれる総効果をいう。

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デジタル大辞泉「乗数効果」の解説

じょうすう‐こうか〔‐カウクワ〕【乗数効果】

経済現象において、投資や政府支出などの経済量の変化が他の経済量に波及的に変化をもたらし、最終的にはもとの何倍かの変化を生み出す効果。

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世界大百科事典内の乗数効果の言及

【投資】より

…一度投資が発生すると,資本財の需要増加が経済各部門の需要を刺激して,最初に発生した投資のある倍率だけの需要増加を誘発する。そこで,この投資の効果を投資の需要創出効果,ないし乗数効果という(〈乗数理論〉の項参照)。投資は,資本財を新たに購入して生産活動に利用することになるので,既存の生産設備による生産物供給能力に対して,他の事情に変化がないかぎり,生産物の供給能力の増加をもたらす。…

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