日本歴史地名大系 「乙宮神社」の解説 乙宮神社おとみやじんじや 長崎県:長崎市式見村乙宮神社[現在地名]長崎市向町海に臨んで鎮座。古くは乙宮権現・矢筈(やはず)権現と称した。旧郷社。祭神は素戔嗚命で、乙宮の社号はこの神が天照大神の弟であることから弟宮が転じたものという。創建時期は未詳であるが、かつては式見(しきみ)浦の西方にある神楽(かぐら)島の飯盛(いいもり)山に鎮座していたと伝え、渡海による参拝が困難である場合が少なからず、のち式見浦の池平(いけひら)に遥拝所が設けられたという。さらに浦の北東の矢筈岳に移ったことから矢筈権現の社名となり、この頃から祭礼の九月九日に神輿の渡御が行われるようになり、現在地の干切(ひきれ)島を御旅所とした。 乙宮神社おとみやじんじや 佐賀県:小城郡芦刈町中溝ヶ里村乙宮神社[現在地名]芦刈町大字芦溝字中溝芦刈町の北部、東芦刈(ひがしあしかり)水道沿いにある。祭神は、田心姫命・市杵島姫命・湍津姫命の三柱で、鴨打胤忠が天文五年(一五三六)に勧請したと伝える。旧村社。寛文年中(一六六一―七三)鴨打氏の家老遠田兵部丞晴秀が京都吉田家に赴き祠官の裁許を受け、社職となった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by