乳糜尿(読み)ニュウビニョウ

大辞林 第三版の解説

にゅうびにょう【乳糜尿】

乳糜または脂肪が混入して乳白色を呈する尿。多くの場合、住血糸状虫(フィラリア)の寄生により閉塞されたリンパ管が破れた際に起こる。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乳糜尿
にゅうびにょう

リンパ液が混入して白く濁った尿をいう。リンパ管、とくに胸管部に通過障害があったり、泌尿器系リンパ管が破れてリンパ液が腎盂(じんう)や尿管内に入ると、尿に混じって乳糜尿になる。脂肪の多い食物をとると、乳糜尿は著明になる。原因はフィラリア症による胸管の閉塞(へいそく)がもっとも多く、そのほか縦隔洞部の腫瘍(しゅよう)、動脈瘤(りゅう)による胸管の閉塞、腎や尿管あるいはその周辺の腫瘍、炎症などである。乳糜尿は米のとぎ汁状と形容されるが、血尿が混じると小豆(あずき)とぎ汁状と表現される乳糜血尿になる。乳糜尿は線維素尿を合併するので、フィブリン(線維素)塊が膀胱(ぼうこう)や尿路中に生じて排尿困難をきたすこともある。放置すると、低栄養状態になってしまう。[河村信夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

にゅうび‐にょう ‥ネウ【乳糜尿】

〘名〙 乳糜が混入して白濁した尿。多く住血糸状虫症の時にみられる。
※西説内科撰要(1792)二八〇章「小水の通利に於ても亦これを三種に分つなり、曰く尿崩、曰く多尿、曰く乳糜尿是なり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

イグノーベル賞

ノーベル賞のパロディとして、世界中のさまざまな分野の研究の中から「人々を笑わせ、そして考えさせる業績」に対して贈られる賞。「イグノーベル(Ig Nobel)」とは、ノーベル賞創設者アルフレッド・ノーベ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android