国指定史跡ガイド 「亀ヶ岡石器時代遺跡」の解説
かめがおかせっきじだいいせき【亀ヶ岡石器時代遺跡】
青森県つがる市木造(きづくり)にある縄文時代晩期の集落跡。重要文化財の指定を受けた遮光器(しゃこうき)土偶が発見された遺跡として知られている。津軽平野の北側、屏風山丘陵の先端にあり、漆やベンガラ(赤色顔料)が塗布された亀ヶ岡式土器や石器、木器、土製品、石製品、ガラス玉をはじめ、骨角器、籃胎(らんたい)漆器・櫛などの漆塗り製品、そして魚類や鳥類、哺乳類の骨角、さらに種実、炭化した米なども出土している。1622年(元和8)、津軽藩2代目藩主津軽信枚(のぶひら)が城を築こうとした際に土偶や土器が出土して発見された。その当時から発掘されたものは「亀ヶ岡物」とよばれて、好事家の手に渡ったばかりか海外にも売られていったものも多い。1944年(昭和19)に国指定史跡になり、2009年(平成21)には遺跡西側で竪穴(たてあな)住居跡が発見された。遮光器土偶は現在、東京国立博物館の所蔵。JR五能線ほか五所川原駅から車で約40分。