デジタル大辞泉
「十三湖」の意味・読み・例文・類語
じゅうさん‐こ〔ジフサン‐〕【十三湖】
青森県津軽半島西部にある潟湖。中世から近世にかけて、十三湊(のちに「じゅうさんみなと」)とよばれる港として栄えた。十三潟。
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じゅうさん‐こジフサン‥【十三湖】
- 青森県津軽半島西部の潟湖。岩木川の河口にある。北岸には康和三年(一一〇一)藤原秀栄が築いたとされる福島城の城跡がある。かつて湖口には日本七港の一つとして知られた十三湊(とさみなと)があり、江戸時代には米の積出港として栄えた。昭和二三年(一九四八)以降干拓事業が進行中。十三潟(じゅうさんがた・とさがた)。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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十三湖
じゆうさんこ
津軽半島北西岸にある潟湖。西は昭和二二年(一九四七)に完成した水戸口より日本海に接し、羽黒崎から狭く細長い湾となる前潟・内湖・明神沼がある。北は市浦村、東は中里町今泉、南は西津軽郡車力村富萢と岩木川デルタに接する。
元禄一六年(一七〇三)に十三潟(永禄日記)、慶安二年(一六四九)に十三湖とあり(津軽歴代記類)、その後も潟と湖は混同して使用されている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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十三湖 (じゅうさんこ)
青森県北西部,岩木川の河口にある潟湖。面積20.6km2。岩木川,山田川,鳥谷川,今泉川,相内川などの河川による堆積作用が盛んで,最大深度は1.5mにすぎない。周囲は,かつては腰切田と呼ばれる湿田で,湖水の逆流による水害常襲地であったが,1948年から国営干拓事業が実施され,耕地の改良と新田の造成がすすめられた。こうした堆積作用や干拓により,湖の面積は明治初年に比べ半減している。海水と淡水が会合しシジミを特産する。太宰治は《津軽》の中で,〈浅い真珠貝に水を盛ったような気品をもつがはかない感じの湖である〉と述べている。冬季には白鳥が飛来する。湖口には59年に十三橋が架けられたが,79年に十三湖大橋に架けかえられた。また湖口の十三(じゆうさん)は,かつて三津七湊の一つに数えられ米や木材の積出しでにぎわった十三湊(とさみなと)である。
執筆者:横山 弘
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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十三湖
じゅうさんこ
青森県北西部、津軽半島西部にある潟湖(せきこ)。面積20.6平方キロメートル。幅約250メートルの水路によって日本海に通じている。水深は最大でも3メートルにすぎず、岩木川、山田川、鳥谷(とりや)川、今泉川、相内(あいうち)川などの河川による堆積(たいせき)作用が盛んなため、浅い湖となった。中世から近世にかけて、十三湊(とさみなと)(のち、じゅうさんみなと)として繁栄したが、現在はそのおもかげはない。第二次世界大戦後、干拓によって、1749ヘクタールの水田化と6531ヘクタールの排水改良工事が行われた。シジミが名産で、漁家の収入源となっている。五所川原(ごしょがわら)市出身の太宰治(だざいおさむ)は小説『津軽』のなかで、浅い真珠貝に水を盛ったような気品はあるが、はかない感じの湖であると記している。津軽国定公園の一部で、冬になると白鳥が飛来する。湖口には234メートルの十三湖大橋が架けられている。
[横山 弘]
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十三湖【じゅうさんこ】
青森県津軽半島西岸の潟湖(かたこ)。十三潟ともいう。面積17.82km2,最深1.5m。平安末期より湊の機能をもち,中世には十三湊日之本将軍と称する安東氏の拠点となった。近年の発掘調査により当時の都市集落の一端がうかがえる。流入する岩木川がデルタを形成し湖面をせばめつつあり,1948年以後国営干拓事業が行われ,1966年には一部の開田が完了。湖口部に全長395mの十三橋がかかる。
→関連項目津軽国定公園|十三湊|中里[町]|ラグーン
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十三湖
じゅうさんこ
青森県北西部,津軽半島の西側,津軽平野の北部にある潟湖 (→潟 ) 。十三潟ともいう。五所川原市の市浦地区に属する。面積 18.1km2,周囲 28km,最大水深 3m。岩木川,山田川などが流れ込み,土砂の堆積で湖は小さくなりつつある。江戸時代,湖の入口にある十三湊には大小の船が集まり,津軽米や奥地の木材を移出し,上方からの物資を移入した。湖には淡水,海水の両方の魚がすみ,シジミ漁が盛ん。冬季結氷することもある。シベリアからハクチョウが飛来し,観光地として発展。 1948年以来国の干拓事業が進められ,耕地の造成が行なわれた。 1959年湖口付近に木橋十三橋が完成し,南北の交通が便利になったが,さらに 1979年にコンクリート橋に替えられた。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の十三湖の言及
【市浦[村]】より
…津軽半島北西部にあり,西は日本海に臨む。南部は十三湖(じゆうさんこ)が占め,北部は津軽山地北部にあたる山地からなる。[十三湖]の湖口にあたる十三は,中世には[十三湊](とさみなと)と呼ばれ,豪族安東氏の拠点として栄えた。…
【十三湊】より
…津軽岩木川河口の十三潟(じゆうさんがた)([十三湖])に開かれた中世の港湾。平安末期の津軽四郡建置のころから港湾として整備され,鎌倉期に幕府が蝦夷島支配を重大政策としたのに伴い,蝦夷管轄基地として脚光を浴びた。…
※「十三湖」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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