二村山(読み)フタムラヤマ

デジタル大辞泉 「二村山」の意味・読み・例文・類語

ふたむら‐やま【二村山】

愛知県豊明市沓掛の山。一説に、岡崎市の山ともいう。[歌枕
「くれはどりあやに恋しくありしかば―も越えずなりにき」〈後撰・恋三〉

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精選版 日本国語大辞典 「二村山」の意味・読み・例文・類語

ふたむら‐やま【二村山】

  1. 尾張国山田郡(のち愛智郡)両村郷(愛知県豊明市沓掛町)の山。また、三河国(愛知県)額田郡の山とする説もある。嶺山(とうげやま)。歌枕。
    1. [初出の実例]「くれはどりあやに恋しく有しかばふたむら山もこえずなりにき〈清原諸実〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋三・七一三)

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日本歴史地名大系 「二村山」の解説

二村山
ふたむらやま

[現在地名]豊明市沓掛町

沓掛くつかけ町の西方にあり、標高七二メートル。南に二村台ふたむらだいの住宅団地が広がる。近世とうげ山ともいった(尾張名所図会)。「延喜式」の東海道はこの山の中腹を通り、頂上近くに大同二年(八〇七)の銘を刻む二村山峠地蔵尊(市指定文化財)や延宝七年(一六七九)建立の二村山切られ地蔵尊(市指定文化財)がある。

二村山は歌枕としても知られ、詠歌も多い。

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