二酸化炭素分圧(読み)にさんかたんそぶんあつ

最新 地学事典 「二酸化炭素分圧」の解説

にさんかたんそぶんあつ
二酸化炭素分圧

partial pressure of carbon dioxide

あるリザーバー内の二酸化炭素の分圧をいう。炭酸ガス分圧とも。
(1)地球の原始二次大気中の二酸化炭素分圧は,金星や火星の大気と同様,水蒸気以外では支配的な成分で,30気圧(3×106Pa)程度であったと見積もられている。それが,大気と海洋の進化を通じて,石灰岩と有機物の生成・堆積により,3×10-4気圧(30Pa)まで減少している。二酸化炭素は水蒸気に次ぐ温室効果を示すため,その分圧は地球大気のエネルギー収支に深くかかわる。氷期における分圧は間氷期よりも低かったが,気温の変動との因果関係についてはまだ定説がない。氷期/間氷期の分圧の変動は,大気-海洋間の二酸化炭素交換の変動によると考えられている。産業革命以降,緯度・高度により変動はあるものの,全地球的に二酸化炭素分圧が急激に上昇してきており,メタンなど他の温室効果ガスとともに,地球温暖化を加速することが懸念されている。[吉田 尚弘]
(2)一般に,固相と同じ圧力を受けている粒間流体相の二酸化炭素分圧が高くなるほど水の分圧は低くなると考えられており,脱水反応,二酸化炭素を放出する反応の平衡温度が変化する。

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出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

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