日本歴史地名大系 「井折村」の解説 井折村いおりむら 広島県:世羅郡世羅町井折村[現在地名]世羅町井折大田(おおた)川(現芦田川)の北側、本郷(ほんごう)村と寺町(てらまち)村の間にある谷を中心に村域が広がるが、本郷村内に飛郷二ヵ所を有し、村は大きく三分される。飛郷の一つは本郷村の中央部の国久(くにひさ)谷を中心とする一帯で本村よりやや狭く、他の一つは有実(ありざね)谷の谷奥に位置する。寺町村内にも小さな飛郷が幾つかみられる。北と東は本郷村、南と西は寺町村に接する。集落は山沿いに点在するが、耕地は山陰のうえ棚田からなり、雨による被害が多い。甲山(こうざん)盆地を一望できる地点にあるでんびら一号古墳は、高さ三メートル・径三五メートルで、郡内では最大の規模をもち、四―五世紀頃のものとされる。中世には大田庄の大田方に含まれ、近世にも大田庄二三ヵ村のうちとされた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by