亡国の音(読み)ボウコクノオン

デジタル大辞泉 「亡国の音」の意味・読み・例文・類語

ぼうこくのおん〔バウコクのおん〕【亡国の音】

与謝野鉄幹による歌論。明治27年(1894)5月日刊紙二六新報」に連載御歌所派の保守的な和歌を批判し、和歌の革新を唱えた。

亡国ぼうこくおん

《「礼記楽記から》滅亡した国の音楽。また、亡国運命を暗示するかのような、みだらで哀れな音調の音楽。亡国の声。

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精選版 日本国語大辞典 「亡国の音」の意味・読み・例文・類語

ぼうこく【亡国】 の 音(おん・いん)

  1. 国をほろぼすような音楽。亡国に至るようなみだらであわれな調子を帯びている音楽。また、国をほろぼすような詩歌
    1. [初出の実例]「今代の歌を論難せむとするに当り先づ一言以て彼れの多くを蔽ふべし、曰く『忘国の音』」(出典:亡国の音(1894)〈与謝野鉄幹〉)
    2. [その他の文献]〔礼記‐楽記〕

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世界大百科事典(旧版)内の亡国の音の言及

【歌論】より


【近・現代】
 近代および現代では,印刷技術の普及および新聞,雑誌の発達を背景としておびただしい数の〈歌論〉が発表された。《二六新報》に発表された与謝野鉄幹の〈亡国の音(おん)〉(1894),《日本》に発表された正岡子規《歌よみに与ふる書》(1898),和歌革新運動の推進力となったこの二つの〈歌論〉が,早い時期のものとしてまず注目されるのである。近・現代の文学状況は小説中心に展開した。…

※「亡国の音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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