仄めかす(読み)ホノメカス

デジタル大辞泉 「仄めかす」の意味・読み・例文・類語

ほの‐めか・す【×仄めかす】

[動サ五(四)]
それとなく言葉態度に表して示す。におわせる。「不承知の意向を―・す」
もてはやす。
「世になべて―・す作者を第一の人と申し侍らんや」〈ささめごと
[類語]婉曲遠回し臭わす持って回る回りくどい

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「仄めかす」の意味・読み・例文・類語

ほの‐めか・す【仄めかす】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙 ( 「めかす」は接尾語 )
  2. ほのめくようにする。ほのかに形や姿を見せる。
    1. [初出の実例]「王宮より一の金像を出す。虚中に隠起(ホノメカ)す」(出典:大唐西域記長寛元年点(1163)五)
  3. 本心や真実を、それとなく態度やことばにあらわす。におわせる。
    1. [初出の実例]「この思ふ事をほのめかしいへど」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)
  4. それとなく芸能などをたしなむ。わずかばかり技能を身につける。
    1. [初出の実例]「これはすこしほのめかい給ひたりや」(出典:源氏物語(1001‐14頃)東屋)
  5. 評判にしてもてはやす。
    1. [初出の実例]「世になべてほのめかす作者を第一の人と申し侍らん哉」(出典:ささめごと(1463‐64頃)上)
  6. 女性が、やさしい声でいう。
    1. [初出の実例]「庵のとぼそたたきつつ、頼みませんとほのめかす」(出典:浄瑠璃・三世相(1686)二)

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