今の世(読み)イマノヨ

デジタル大辞泉 「今の世」の意味・読み・例文・類語

いま‐の‐よ【今の世】

現在。今の時代。「今の世では通用しない」
当代天皇。また、その御代。当代。
「―のこと、しげきにまぎれて、院には参る人もなきぞ寂しげなる」〈徒然・二七〉
[類語]現代当世当代近代今日こんにち現今同時代今様モダンコンテンポラリー時代当今当節今日日きょうび

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精選版 日本国語大辞典 「今の世」の意味・読み・例文・類語

いま【今】 の 世(よ)

  1. 今の時代。現代。当世。
    1. [初出の実例]「あめのした しらしめしきと 伊麻能与(イマノヨ)に たえずいひつつ」(出典万葉集(8C後)二〇・四三六〇)
    2. 「今の世の名人と、もてはやされし人の、せう人にたたれしは」(出典:わらんべ草(1660)一)
  2. この世。現世。
    1. [初出の実例]「今世(いまのよ)の 人もことごと 目の前に 見たり知りたり」(出典:万葉集(8C後)五・八九四)
  3. 今の天皇の治世。今上(きんじょう)の御代。
    1. [初出の実例]「今の世のこと繁きにまぎれて、院には参る人もなきぞさびしげなる」(出典:徒然草(1331頃)二七)
  4. 当代第一。今の世に知れわたっている、全盛をきわめている、などの意にいう。
    1. [初出の実例]「頼朝公より急用の仰にて、今の世の稲毛の入道殿より寂蓮法師へ行く者なり」(出典:浄瑠璃・千載集(1686頃か)五)

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