仏具屋町(読み)ぶつぐやちよう

日本歴史地名大系 「仏具屋町」の解説

仏具屋町
ぶつぐやちよう

下京区油小路通花屋町下ル

南北に通る油小路通(旧油小路)を挟む両側町。町の北側は旧花屋町きゆうはなやちよう(旧左女牛小路)に、南側は正面しようめん(旧七条坊門小路)に面する。

平安京条坊では、左京七条二坊四保一〇町東側と一五町西側の地。「本朝世紀」仁平二年(一一五二)二月五日条には、「子剋、佐牝牛油小路東西焼亡」と、当町付近の火事の記述がみえる。また、当町東側は、平安中期の武将源頼義の邸宅があったという(長命発心集)

近世には西本願寺寺内町となり、寺内九町組のうち若松組に所属。寺内町が開かれて以来、最も早い時期に成立した古町の一つ。なかでも権威のある「由緒町」とよばれた。毎年一一月の御法事には、他町より多い提灯二張(一張につき銭五五〇文の代銭納)献上(「寺内歳時記」村上文治家文書所引)


仏具屋町
ぶつぐやちよう

下京区不明門通六条下ル

南北に通る不明門あけず通を挟む両側町。町の中央を東西に六条通が通る。

平安京の条坊では左京七条三坊四保一六町北側にあたり、平安中期以降は六条烏丸小路東の地。

寛永一四年(一六三七)洛中絵図には「因幡堂一丁目」とあり、寛文後期洛中洛外之絵図に「仏具屋町」とみえ、寛文五年(一六六五)刊「京雀」は「此町より東本願寺の寺内也」としている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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