佐世保[市](読み)させぼ

百科事典マイペディア 「佐世保[市]」の意味・わかりやすい解説

佐世保[市]【させぼ】

長崎県北部の市。早岐(はいき)瀬戸で隔てられた針尾島と,五島列島北端を含む。1902年市制。港は佐世保湾に臨む良港で,1886年海軍鎮守府の設置以来急速に発展し,軍港都市として栄えた。第2次大戦中市街の大半を戦災で失ったが,1948年貿易港・貯油港に指定されて復興。旧海軍工廠を利用した造船業を中心とする工業都市となったが,旧海軍施設の大半は依然米海軍と自衛隊が利用,基地の町の性格も強い。主力産業である造船は,1970年代の造船不況以降は機械などへ進出し,構造転換が図られている。また,テクノポリス指定を受けて佐世保テクノパークの造成を行い,ハイテクノロジー産業の立地を進めている。真珠養殖が盛んで,陶器を産し,漁業基地でもある。佐世保線,大村線,松浦鉄道,西九州自動車道が通じ,西海国立公園の九十九島西海橋などの景勝地も多い。1992年針尾島にテーマパークのハウステンボスが開業した。2005年4月北松浦郡吉井町,世知原町を,2006年3月北松浦郡小佐々町,宇久町を,2010年3月北松浦郡江迎町,鹿町町を編入。426.06km2。26万1101人(2010)。

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