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保存水域(読み)ほぞんすいいき(英語表記)protected area

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

保存水域
ほぞんすいいき
protected area

保護水面ともいう。水産資源の保存,培養をはかるために,特別の規定によって漁業が制限される公海の特別水域。日本では水産資源保護法 (昭和 26年法律 313号) 14条によって,農林水産大臣が指定する。この水域では増殖する水産物の種類,方法などやその採取,漁船,漁具などの制限または禁止などを内容とする計画を定め,これに基づく管理を行う。あわび,帆立貝,赤貝,あさり,はまぐりなどの種苗供給の確保を目的としたものと,さけ,ます類,あゆの幼稚魚の育成を保護するものとがある。なお国際的にはトルーマン宣言 (1945) で,アメリカ合衆国沿岸に接続する公海のなかで保存水域 conservation zoneを設置することが適当とされて以来,各国の漁業水域ないしは排他的経済水域の主張にその契機を与え,現在の漁業水域の考え方に引継がれることになる。アメリカの漁業保存管理法 (76) では,「漁業保存水域」が規定されている。

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大辞林 第三版の解説

ほぞんすいいき【保存水域】

公海での漁業資源保護のため、一定の漁獲規制が行われる水域。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

保存水域
ほぞんすいいき
conservation zone

公海において漁業資源を保存するために、関係国間の漁業条約によって設立される水域。魚は再生産可能な生物資源であるので、適当な保存措置が採用されるならば安定した漁獲を続けることができる。そこで、漁具や漁網の制限、許容漁獲量の決定、禁漁期間の設定などを行って、この水域における関係国漁船の漁業活動を規制する方法がとられる。他方、1945年9月28日にアメリカ大統領トルーマンが行った「保存水域に関するトルーマン宣言」とよばれるものがある。これは、アメリカ沿岸沖の公海において、アメリカ国民だけが漁業を行っている海域についてはアメリカが保存措置をとり、アメリカ国民と他国民とが共同して漁業を行っている海域については、関係国間の合意によって保存水域を設立することを、アメリカの漁業政策とする旨宣言したものであって、第二次世界大戦後の各国の公海漁業への管轄権主張の口火となったことで有名である。[高林秀雄]

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