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排他的経済水域 はいたてきけいざいすいいきexclusive economic zone

翻訳|exclusive economic zone

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

排他的経済水域
はいたてきけいざいすいいき
exclusive economic zone

略称 EEZ。沿岸国が水産資源や海底鉱物資源などについて排他的管轄権を行使しうる水域。領海を越えてこれに接続する区域で,領海基線から 200カイリの範囲をいう。沿岸国は,水中ならびに海底と地下の天然資源の探査,開発,保存,管理のための主権的権利,ならびに海水によるエネルギー生産等の経済的な探査,開発のための活動に関する主権的権利を有し,さらに人工島や構築物の設置や利用,科学的調査,海洋環境の保全や保護に関する管轄権を有する。

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

排他的経済水域

沿岸から200カイリ(約370キロ)までの範囲で、沿岸国に鉱物資源や水産資源の開発といった経済的な権利が及ぶ海域。国連海洋法条約に基づいて沿岸国が国内法で設定する。沿岸から12カイリまでの領海とは区別され、他国の船も航行の自由があり、科学目的の調査ならば、沿岸国の同意を得て実施できる。資源探査について、日本は規定を設けていなかった。

(2011-03-11 朝日新聞 夕刊 1総合)

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デジタル大辞泉の解説

はいたてき‐けいざいすいいき〔‐ケイザイスイヰキ〕【排他的経済水域】

沿岸国が海洋および海底下の生物・鉱物資源の探査・開発・保存・管理などに関して主権的権利をもつ水域。1982年の国連海洋法条約で、その幅は沿岸から200海里(約370キロメートル)を超えてはならないとされている。経済水域。EEZ(exclusive economic zone)。

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百科事典マイペディアの解説

排他的経済水域【はいたてきけいざいすいいき】

経済水域

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農林水産関係用語集の解説

排他的経済水域

沿岸国の領海基線から200海里(約370km)までの海域(領海部分を除く)であって、この海域における生物資源海底資源の採取や管理等に関して、当該沿岸国の主権的権利が及ぶとされる海域。

出典|農林水産省
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世界大百科事典 第2版の解説

はいたてきけいざいすいいき【排他的経済水域 exclusive economic zone】

領海(幅12カイリ)の外側にあって,沿岸国がその水域のすべての資源(生物,非生物を問わず)の探査,開発,保存,管理および同水域のその他の経済的活動について排他的な管轄権をもつ水域。国連海洋法条約(1982採択)上の正式名称は上記のとおりであるが,経済水域,EEZとも略称される。領海公海の中間に位置する第3の新しい水域である。すなわち,資源利用その他の経済活動の面では領海に同じく,航行,上空飛行その他の国際コミュニケーションの面では公海に同じという性格をもつ。

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大辞林 第三版の解説

はいたてきけいざいすいいき【排他的経済水域】

領海の外側にあり、沿岸から二〇〇海里以内の水域。沿岸国に天然資源の開発・管理などについての主権的権利や海洋汚染規制などの権限が認められる。 EEZ 。経済水域。 → 専管水域漁業水域

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

排他的経済水域
はいたてきけいざいすいいき
exclusive economic zone

領海の外側に海岸の基線から測って200海里までの範囲内で設定される水域のこと。略称EEZ。この水域は、領海外の海洋資源に対する沿岸国の要求に応えるとともに、水域内の海洋資源の最適利用を確保することを目ざして、1982年の国連海洋法条約によって制度化されたものである。[田中則夫]

沿岸国の権利と義務

この水域における沿岸国の権利と義務は、国連海洋法条約によって規定されている。沿岸国は、排他的経済水域において、(1)海底の上部水域ならびに海底およびその下の天然資源(生物であるか非生物であるかを問わない)の探査、開発、保存および管理のための主権的権利、ならびに、この水域の経済的な探査、開発のための他の活動に関する主権的権利、(2)人工島、設備および構築物の設置と利用、海洋の科学的調査、海洋環境の保護と保全に関する管轄権、(3)この条約に定めるその他の権利および義務を有する。他方、すべての国は、排他的経済水域において、航行の自由、上空飛行の自由、海底の電線とパイプライン敷設の自由を享受する。また、排他的経済水域の制度と両立する限度で、公海制度に関する国際法の他の規則もこの水域に適用される。[田中則夫]

生物資源の保存と最適利用

沿岸国は、排他的経済水域において生物資源の保存と最適利用を促進する義務を負う。そのため、沿岸国は、この水域内における生物資源の漁獲可能量を決定し、自国がそのすべてを漁獲する能力を有しない場合、その資源の余剰分については、漁業協定に基づき他国に入漁の機会を与えなければならない。内陸国や地理的不利国は、同一地域の沿岸国の排他的経済水域における生物資源の余剰分の開発に、衡平の基礎のもとで参加する権利を有する。入漁を認められた他国民は、入漁料、漁獲割当量、漁業規制など沿岸国が定める条件を遵守しなければならない。また、沿岸国は、この水域における生物資源の管理のために制定した法令の遵守を確保するために、外国漁船に対して乗船、臨検、拿捕(だほ)、訴追などの措置をとることができる。もっとも、外国漁船の乗組員に対する処罰は罰金刑に限られ、供託金が提供された場合には船舶と乗組員が速やかに釈放される。[田中則夫]

大陸棚制度

領海の外側に連なる浅い海底を大陸棚というが、そこにある石油などの地下資源の開発が可能になったので、1958年の第一次海洋法会議で「大陸棚に関する条約」が採択された。この条約では、領海の外側の水深200メートルまでの海底、または、それ以上深くても天然資源の開発が可能な海底を大陸棚と定義して、大陸棚資源の探査と開発に沿岸国が主権的権利を行使することにした。しかし、その後における海底開発技術の進歩に伴い、沿岸国が開発可能性を根拠にして大陸棚の範囲を拡大する傾向を示したため、地理学上の大陸棚をこえて陸地の自然延長の及ぶ大陸縁辺部全体の資源開発に、沿岸国の主権的権利を認める方向に進んだ。第三次海洋法会議においては、距岸200海里の排他的経済水域を設立して、沿岸国がこの水域の海中と海底およびその下にあるすべての天然資源の探査と開発に主権的権利をもつことが決定された。そのため、国連海洋法条約では、大陸棚の範囲について、沿岸国の領海をこえて陸地領域の自然延長の及ぶ大陸縁辺部の外縁までの海底区域、または、大陸縁辺部の外縁が200海里以内で終わっている場合には200海里までの海底区域とすることになった。つまり、沿岸国は、海岸から200海里までの海底の天然資源については、海底の形状にかかわりなく主権的権利をもち、大陸縁辺部の外縁が200海里外に延びている場合には、200海里外の海底についてだけ大陸棚制度が適用されることになった。[田中則夫]

その他の事項に関する管轄権

排他的経済水域と大陸棚において海洋の科学的調査を実施しようとする国は、沿岸国の同意を得なければならない。また、沿岸国は、排他的経済水域を通航する外国船舶が、国際規則および基準に違反する排出を行って、沿岸国の領海または排他的経済水域の資源に対して重大な損害を生じさせた場合には、その外国船舶に対して海洋環境を保護するために一定の措置をとることができる。
 このように、200海里排他的経済水域は、国連海洋法条約に基づいて、領海とも公海とも異なる新しい法的地位をもつ水域として確立した。すでに160か国・地域が排他的経済水域を設定している。日本も、1996年(平成8)6月に国連海洋法条約を批准した際、「排他的経済水域及び大陸棚に関する法律」を制定し、200海里排他的経済水域の設定に踏み切った。[田中則夫]
『小田滋著『注解国連海洋法条約 上巻』(1985・有斐閣) ▽高林秀雄著『領海制度の研究』(第3版)(1987・有信堂高文社) ▽山本草二著『海洋法』(1992・三省堂) ▽高林秀雄著『国連海洋法条約の成果と課題』(1996・東信堂)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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