帆立貝(読み)ホタテガイ

デジタル大辞泉 「帆立貝」の意味・読み・例文・類語

ほたて‐がい〔‐がひ〕【帆立貝】

イタヤガイ科の二枚貝浅海に多く、殻長約20センチ。貝殻円形に近い扇形で、殻頂は耳状に広がる。殻表に放射肋ほうしゃろくがあり、左殻はやや平らで赤褐色、右殻はやや膨らみ白色。殻を帆のように立てて進むといわれるが、実際は殻を激しく開閉し水を噴射させて移動する。東北・北海道に分布食用。特に大きな貝柱は珍重され、養殖もされる。うみおうぎ 夏》

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「帆立貝」の意味・読み・例文・類語

ほたて‐がい‥がひ【帆立貝】

  1. 〘 名詞 〙
  2. イタヤガイ科の二枚貝。房総半島以北、主として千島・北海道・東北地方の潮下帯の砂礫底に分布する。大形で、殻長約二〇センチメートルになる。殻はほぼ開扇状で、左殻は紫褐色で平たく、右殻は黄白色でふくれる。内面は左右とも白色。殻頂に耳状突起があり、殻の表面には浅い放射肋(ろく)が走る。右殻を船に左殻を帆として、海上を走るという俗説からこの名がある。実際には両殻を強く開閉し、その反動で移動する。肉は食用となり、特に貝柱は大きくて美味なので多く利用される。海扇。あきたがい。《 季語・夏 》 〔易林本節用集(1597)〕
  3. いたやがい(板屋貝)」の異名。《 季語・春 》 〔本朝食鑑(1697)〕

帆立貝の補助注記

「大和本草‐一四」に「海扇(ほたてがひ)海中をおよぐ時、其ふたを立てゆく。舟の帆の如し。故にほたて貝と云」とあるが、これはイタヤガイをさすようである。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

動植物名よみかた辞典 普及版 「帆立貝」の解説

帆立貝 (ホタテガイ)

学名Patinopecten yessoensis
動物。イタヤガイ科の二枚貝

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

グレーゾーン解消制度

個々の企業が新事業を始める場合に、なんらかの規制に該当するかどうかを事前に確認できる制度。2014年(平成26)施行の産業競争力強化法に基づき導入された。企業ごとに事業所管省庁へ申請し、関係省庁と調整...

グレーゾーン解消制度の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android