保建大記(読み)ほうけんたいき

改訂新版 世界大百科事典 「保建大記」の意味・わかりやすい解説

保建大記 (ほうけんたいき)

江戸前期の儒者栗山潜鋒の著。2巻。1688年(元禄1)18歳のとき,後西天皇の皇子尚仁親王のために著したものであるが,水戸藩出仕後,広く一般の読者を対象として推敲を重ね完成。保元の乱(1156)から源頼朝の征夷大将軍就任(1192)までの政治変遷を論じた史書君臣名分道義主題とし,為政者の道徳を政治の要諦とみて史論を展開,格調高い名文で長く読者に感銘を与えた。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「保建大記」の意味・わかりやすい解説

保建大記
ほうけんたいき

栗山潜鋒著。2巻。元禄1 (1688) 年成立。享保1 (1716) 年刊。八条宮尚仁親王に献上したもの。ほぼ保元年間 (1156~59) から建久年間 (90~99) にいたる 38年間を述べて論評したもの。武家政治起源皇室衰微の原因などを究めようとし,道義の確立,王政復古への念願が述べてある。『日本学叢書』『大日本文庫』などに所収

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旺文社日本史事典 三訂版 「保建大記」の解説

保建大記
ほうけんたいき

江戸前期に水戸藩の朱子学者栗山潜鋒 (せんぼう) が著した史書
1689年成立。2巻。1123(保安4)年から'92(建久3)年までの皇室の衰退武家興隆を叙述したもの。

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