信西古楽図(読み)しんぜいこがくず

精選版 日本国語大辞典 「信西古楽図」の意味・読み・例文・類語

しんぜいこがくず ‥コガクヅ【信西古楽図】

平安初期の楽器・唐舞・散楽・雑戯を描いた古図。一巻。当時の音楽風俗を知る貴重な資料筆者・成立年代不詳。図中に「以少納言入道本信西追加入之別記」とあるところからいう。

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百科事典マイペディア 「信西古楽図」の意味・わかりやすい解説

信西古楽図【しんぜいこがくず】

古代楽舞図絵。1巻。成立年代不詳。信西入道の本の存在を示す注記があることから〈信西〉の名を冠して通称されているが,正称作者は不明。楽器演奏図や楽舞・散楽雑伎の図を載せた上,ところどころに解説を書き加えたもので,平安時代以降衰退した楽器・演目等の資料として貴重な書である。
→関連項目軽業

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「信西古楽図」の意味・わかりやすい解説

信西古楽図
しんぜいこがくず

日本音楽,芸能文献原題は『ぶ図』。「以少納言入道信西本追加入之別記」と記されているため,信西入道すなわち藤原通憲 (みちのり) 原著とされ,『信西入道古楽図』などと通称。宝徳1 (1449) 年奥付本が伝存。舞楽図,楽器演奏,および散楽図などを収め,奈良~平安時代初期の楽制を類推するのに貴重な資料。

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