修円(読み)しゅえん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「修円」の解説

修円 しゅえん

771-834/835 奈良-平安時代前期の僧。
宝亀(ほうき)2年生まれ。法相(ほっそう)宗。大和(奈良県)興福寺の賢璟(けんきょう)にまなび,師とともに室生(むろう)寺を創建。興福寺別当となり,寺内に伝法院をひらく。最澄から灌頂(かんじょう)をうけ,空海とも親交をむすんだ。承和(じょうわ)元年6月13日/2年6月15日死去。64/65歳。大和出身。俗姓小谷通称檉生(むろう)禅師。著作に「因明纂要記鈔」「法相灯明記」など。

修円 しゅうえん

しゅえん

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の修円の言及

【室生寺】より

…近くに奇岩屛立する竜穴神社があり,祈雨・止雨の神として平安期以降広く信仰されたが,やがてその神宮寺として成立したともいう。賢憬の高弟修円(771‐835)の時代に至って伽藍の基礎が築かれ,修円が創建した興福寺伝法院門徒の高僧などによって漸次伽藍が整備されたらしい。修円は空海の《風信帖》や805年(延暦24)8月の内侍宣にみえる檉生(むろう)禅師その人で,817年(弘仁8)6月に修円をして室生で祈雨せしめてから,竜穴神に祈雨・止雨を祈る祈修が盛行し,単に大和国にとどまらず,天下の聖地として信仰された。…

※「修円」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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