偽薬(読み)ぎやく

世界大百科事典 第2版の解説

ぎやく【偽薬 placebo】

臨床医学において薬物の効力を検定する場合に,対照薬として,またときには暗示的効果を期待して,薬理作用のない物質を用いる。この作用のない物質を偽薬とかプラセボ(プラシーボまたはプラジボ)とよぶ。偽薬は,薬効を検討する薬物と外観的な形・大きさ・色をはじめ,味,においなども同じように作られている。一般に,内服薬では乳糖を,注射薬としては生理食塩水を用いる。薬理作用によらない暗示的治癒効果をプラセボ効果(プラシーボ効果)というが,これは偽薬を患者に与えたときの治癒効果である。

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぎ‐やく【偽薬】

〘名〙
① にせの薬。
養生訓(1713)七「偽薬とは真ならざる似せ薬也」
② ある薬物の治療効果を判定するために使う、それと外形、味、色などはまったく同じで、主成分のみ除いてある薬物。治療効果を知りたい薬物と同時に与えて、判定する。

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世界大百科事典内の偽薬の言及

【医薬品】より

…これらのうち,現在は二重盲検試験が最も科学的評価に耐えうる試験とされている。 二重盲検試験とは,参加した患者を,層別化し,無作為抽出によって2群に分け,コントローラーが保持した割付表に従って,一群には試験薬(真薬)を,他の群にはまったく有効性をもたない偽薬placeboあるいは標準治療薬activep laceboを与える方法で,患者も管理する医師も,だれに真薬が投与されているかわからない,ということから二重盲検法と命名された。現在,医薬品の製造承認書に必要な資料として,5ヵ所以上,150例以上,1主要効能あたり,1ヵ所20例以上の臨床例が必要とされている。…

【医薬品】より

…これらのうち,現在は二重盲検試験が最も科学的評価に耐えうる試験とされている。 二重盲検試験とは,参加した患者を,層別化し,無作為抽出によって2群に分け,コントローラーが保持した割付表に従って,一群には試験薬(真薬)を,他の群にはまったく有効性をもたない偽薬placeboあるいは標準治療薬activep laceboを与える方法で,患者も管理する医師も,だれに真薬が投与されているかわからない,ということから二重盲検法と命名された。現在,医薬品の製造承認書に必要な資料として,5ヵ所以上,150例以上,1主要効能あたり,1ヵ所20例以上の臨床例が必要とされている。…

※「偽薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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