日本歴史地名大系 「六道の」の解説 六道のろくどうのつじ 京都市:東山区建仁寺門前小松町六道の六道は珍皇寺(ちんこうじ)の通称。六道の辻は珍皇寺の門前のことをいい、松原通の轆轤(ろくろ)町と新(あたら)シ町の間を南に至る丁字路をさす。この称が中世以来のものであることは、鎌倉初期成立の「古事談」に六道の辻のことがみえ、謡曲「熊野」に「愛宕の寺(念仏寺)も打過ぎぬ。六道の辻とかや。実(げ)におそろしや此道は、冥途に通ふなるものを」とうたいこまれているのによって明らかである。 六道ノろくどうのつじ 宮城県:仙台市仙台城下清水小路六道ノ[現在地名]仙台市五橋清水(しみず)小路の北詰と東六番(ひがしろくばん)丁の南詰が合し、これに通町北目(きため)町からほぼ北東進してくる北目町通が交わる辻をいう。「仙台鹿の子」によると六方へ六筋に分れるゆえの名といい、また「来世六道を此所へ立つ故」との説も紹介している。寛文九―一一年(一六六九―七一)の城下絵図および安政仙府絵図では前述二本の通りが交わるだけで六筋ではないが、東五番丁が同辻に近い所で北目町通に突当る。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by