円野神社(読み)まどのじんじや

日本歴史地名大系 「円野神社」の解説

円野神社
まどのじんじや

[現在地名]山之口町富吉

富吉とみよし小学校の東方、江戸時代の富吉村北東の正近方限に鎮座する。祭神は息長足姫命・誉田別命・玉依姫命。旧郷社。かつては的野まとの八幡宮・的野八幡宮と称され、明治四年(一八七一)現社名に改称。「三国名勝図会」は的野を「マトノ」と訓じ、和銅三年(七一〇)勧請、本社は大隅国分こくぶ正八幡宮(大隅正八幡宮、現鹿児島県隼人町の鹿児島神宮)三俣みまた院の宗廟大社とされ、別当弥勒寺。天文四年(一五三五)一〇月二四日の的野正八幡宮棟札(旧記雑録)は北郷忠相らが大檀那となって正八幡宮の宝殿一宇の再興を行った際のもので、「和銅三年創造爾来号的野山弥勒寺云々、忝日州島津御庄三俣院宗廟霊験無双基也」とある。この時期の北郷忠相は「三俣山百町」の知行を契機に的野八幡宮での笠掛興行を開始したと伝える(年未詳「北郷家聞書写」都城島津家文書)。永禄元年(一五五八)一〇月、北郷忠相・時久は的野八幡宮を再興しているが、当時の座主宥叡が棟札に記した縁起によれば、的野八幡宮は大隅正八幡宮が遷座したものと伝える(「的野八幡宮再興棟札」旧記雑録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「円野神社」の解説

円野神社

宮崎県都城市にある神社。旧郷社。和銅年間の創建と伝わる。祭神は息長帯姫命(おきながたらしひめのみこと)、誉田別命(ほむたわけのみこと)、玉依姫命(たまよりひめのみこと)。古くは「的野正八幡宮(まとのしょうはちまんぐう)」「的野八幡宮」と称した。1871年より現名称。

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