函山城跡(読み)はこやまじようあと

日本歴史地名大系 「函山城跡」の解説

函山城跡
はこやまじようあと

[現在地名]小千谷市岩沢

桜峰さくらずんねより信濃川に向かって走る西方尾根突端にある。各四メートルほどの高差に本丸・二ノ丸・三ノ丸跡が明瞭に残り、深さ約一五メートルほどの空堀がある。近くに豊富な清水が涌出している。また信濃川に迫った両岸の谷が眼下に見下ろされる。中世、この地点より上流の波多岐はたき庄・妻有つまり庄を通って信濃国に入る通路の咽喉を扼する要害の地。

建武年中(一三三四―三八)新田義貞の将粟田左近頭が居城粟田氏の後その一党田中筑後守有重が代わり、上杉氏時代には上田衆の泉沢河内守久秀が居城したこともあるという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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