別別（読み）べつべつ

精選版 日本国語大辞典

べつ‐べつ【別別】

〘名〙 (形動) わかれわかれであること。ちりぢりばらばらであるさま。それぞれが違っているさま。ひとつひとつ別個であるさま。べちべち。

※名語記（1275）五「別々になる音也」

※太平記（１４Ｃ後）三「雨風烈しく道闇して、敵の時の声此彼に聞えければ、次第に別々に成て」

べち‐べち【別別】

〘名〙 (形動) (「べち」は「別」の呉音) ＝べつべつ（別別）

※満佐須計装束抄（1184）二「ふさをふたつにわけてこもとゆひふたつして、べちべちにふたつにゆふなり」

わかれ‐わかれ【別別】

〘名〙 (形動) はなればなれになること。また、そのさま。べつべつ。ちりぢり。

※三体詩素隠抄（1622）三「少かつし時よりの、知音なりしが、浮世にづれて、一処にも、いずして、別れ、わかれに、なりて」

あかれ‐あかれ【別別】

〘副〙 (動詞「あかる（散）」の連用形を重ねたもの。「に」を伴って用いることもある) 分散しているさま。別々に。ちりぢりに。

※栄花（1028‐92頃）岩蔭「皆あかれあかれ参りける」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

べつ‐べつ【別別】

［名・形動］それぞれ違っていること。一緒ではないこと。また、そのさま。「兄弟は別別な（の）道に進んだ」「支払いは別別にする」
[類語]別・おのおの・それぞれ・個個・別個・別様べつよう・別種・別口べつくち・別枠・別途・別建て・個別・各個・異種・似て非なり・似ても似つかない

出典　小学館