別行(読み)ベツギョウ

デジタル大辞泉 「別行」の意味・読み・例文・類語

べつ‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【別行】

別の行。特に、文章中で行を改めて書くこと。「引用部分は別行に書く」
特別に執り行う仏事修行。特別の行法
大部典籍のうち一部を独立させて流布させること。「法華経普門品を独立させて観音経とする類。

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精選版 日本国語大辞典 「別行」の意味・読み・例文・類語

べつ‐ぎょう‥ギャウ【別行】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 平生、いつも行なっている行と別に特別に行なう修行。仏事や修行などを、特別にとり行なうこと。また、その行事。べちぎょう。〔往生要集(984‐985)〕
  3. 念仏をしながら、自力の心をもって自力の行をすること。
    1. [初出の実例]「異学異見のともがらにやぶられず、別解別行のものにさえられず」(出典:一念多念文意(1257))
  4. 大部の典籍のうち一部分を抜き出して独立させて、単行本とすること。たとえば、観音経は法華経普門品だけを独立させたもの。
  5. 文章中で、行を改めて書くこと。また、その行。別の行。
    1. [初出の実例]「甲野さんは別行(ベツギャウ)十字書いたが」(出典虞美人草(1907)〈夏目漱石〉三)

べち‐ぎょう‥ギャウ【別行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「べち」は「別」の呉音 ) =べつぎょう(別行)
    1. [初出の実例]「某もべち行の子細あれども」(出典:虎明本狂言・梟(室町末‐近世初))

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