デジタル大辞泉
「前胃」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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ぜん‐い‥ヰ【前胃】
- 〘 名詞 〙 鳥類の食道の下端にある胃の前半部。消化液を分泌して消化を行なうので腺胃(せんい)ともいう。胃の後半部は砂嚢(さのう)という。〔生物学語彙(1884)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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前胃
ぜんい
動物の胃が二部分に分かれる場合に、その前方のものをさす。齧歯(げっし)類の胃は食道上皮と類似の上皮をもつ前胃と腺(せん)胃とに分かれ、鳥類の前胃には齧歯類とは逆に胃腺が存在してペプシンを分泌する。棘皮(きょくひ)動物のうちウニ類では消化管の前半を前胃とよぶことがある。昆虫類のうち直翅(ちょくし)類では前胃がそしゃく器官で砂嚢(さのう)ともいわれ、ハエなどでは液状の食物をためる嗉嚢(そのう)に続いて前胃がある。
[八杉貞雄]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の前胃の言及
【胃】より
…後部には筋胃([砂囊])が形成され,厚い筋壁をそなえて硬い食物の破砕を行う。哺乳類の胃はU字形胃の噴門側が発達して前胃を形成し,単一の後胃の胃底部および幽門部はそれぞれ腺胃と筋胃に相当する。哺乳類で前胃と後胃の区別が明らかな場合はこれを複胃とよび,明らかでない場合は単胃とよぶ。…
【砂囊】より
…鳥類の消化管における筋肉胃で,真胃ともいう。鳥類の胃は前胃と砂囊に分かれている。前胃proventriculusは腺胃ともいい,内壁に多数の消化腺があり,消化酵素および酸性分泌物を出す。…
【鳥類】より
…頸筋もよく発達している。
[消化器系]
ふつう食道,嗉囊(そのう),前胃,砂囊,小腸および大腸よりなり,総排出口に開口する。嗉囊は食道の一部分が肥大したもので,摂取した食物を一時貯蔵しておく場所である。…
※「前胃」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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