加行(読み)ケギョウ

デジタル大辞泉 「加行」の意味・読み・例文・類語

け‐ぎょう〔‐ギヤウ〕【加行】

正規の修行に入る前の準備的なぎょう
密教で、受戒灌頂かんじょう伝授などを受ける前に行う修行。

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精選版 日本国語大辞典 「加行」の意味・読み・例文・類語

け‐ぎょう‥ギャウ【加行】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「け」は「加」の呉音。はたらきを加えて行ずる意 ) 仏語。一般に、正規の修行に対して準備的に行なう行をいう。密教や浄土、禅などの諸宗では、灌頂、受戒、付法等に際し、その前に準備的に行なう修行のこと。→四度加行(しどけぎょう)。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「東寺に三七日おはしまして、御灌頂の御けぎゃうとぞきこゆる」(出典:増鏡(1368‐76頃)一二)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「加行」の意味・わかりやすい解説

加行
けぎょう
prayoga

仏教用語。あることを達成するための手段として行われる準備的な修行。真言宗禅宗浄土宗などでは,灌頂付法受戒の際に,その前段階として行われる修行をいう。

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世界大百科事典(旧版)内の加行の言及

【伝法】より

…仏教ではそれぞれの宗派に秘伝,口伝とする法義,儀式があるので,これを伝える儀礼が厳重である。伝法にはまずその秘伝を授けるに足る器量,能力があるかどうかをみる行があって,これを多くは加行(けぎよう)と呼んでいる。一種の通過儀礼であるが,近代ではこれが形式化している。…

【仏教】より

…修行者は修行の段階に応じて,凡夫(ぼんぶ)と聖人(しようにん)に分けられる。聖人は準備的修行(加行(けぎよう))を終えて四諦の理を観じて見道に達したもの以上で,その後究極的完成まで修行を続けることが要請される。この段階を修道(しゆどう)という。…

※「加行」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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