出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中世には宇佐八幡宮,肥前河上社,筑前観世音寺等の社寺にも鎰取がいた。浄土真宗では開山の御厨子(みずし)の開閉にあたる鎰取を勤番とも呼んだ。荘園でも高野山領備後大田荘にも荘官の一員として鎰取がみられる。…
… 江戸屋敷には藩主の妻子のほかに幕府や諸藩との応接にあたる家臣が常住しており,江戸家老(留守居)を頂点として国元の藩の機構を小型にした職制があった。そして参勤時には国元から藩主とともに江戸勤番の家臣が随従して来ていた。例えば彦根藩井伊家の場合,18世紀中ごろの史料によれば桜田上屋敷1万9685坪,赤坂中屋敷1万4175坪,千駄谷別邸17万4795坪,八丁堀蔵屋敷7277坪があり,1695年(元禄8)の史料によれば定府家臣1458人,勤番家臣1764人であった。…
…番数や交代勤務の方法はその勤務内容によって一定しないが,1年12ヵ月,1月30ヵ日,および1巡60の干支を配分する関係で,番は12か30あるいは60の約数で編成されている場合が多い。番制度による勤務に当たることを〈当番〉,これを勤めることを〈上番〉〈勤番〉などといい,その結番交名(きようみよう)を〈番文〉〈番帳〉,編成された一つの番の統率者を〈番長〉〈番頭(ばんがしら∥ばんとう)〉あるいは〈頭人(とうにん)〉などと呼ぶ。同一の番所属者は〈合番〉〈相番〉と呼ばれ,そこにはしばしば相互扶助,連帯の感情が認められる。…
※「勤番」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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