北宗(読み)ホクシュウ

デジタル大辞泉 「北宗」の意味・読み・例文・類語

ほく‐しゅう【北宗】

中国北部で行われた禅宗一派開祖は五祖弘忍の弟子神秀漸悟ぜんごを旨とする。日本へは道璿どうせんが伝えた。北宗禅。→南宗
北宗画」の略。

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精選版 日本国語大辞典 「北宗」の意味・読み・例文・類語

ほく‐しゅう【北宗】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 禅宗で、五祖弘忍の弟子神秀を祖とする一派。中国の北方で行なわれた。長い修練の後、次第に悟りの境地に至るという主義で、日本へは、道璿(どうせん)が伝えた。北禅。
    1. [初出の実例]「莫奇南阮貧居北、其奈北宗禅在南」(出典:本朝無題詩(1162‐64頃)一〇・夏日禅房言志〈藤原周光〉)
    2. [その他の文献]〔景徳伝燈録‐四〕
  3. ほくしゅうが(北宗画)」の略。
    1. [初出の実例]「北宗と申候は、唐土の禁庭なる画院の官人の筆格、都の画匠の流派にて」(出典:随筆・玉洲画趣(1790))
    2. [その他の文献]〔文斎書画譜‐一二・明薫其昌論南北二宗画〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「北宗」の意味・わかりやすい解説

北宗
ほくしゅう

南宗」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の北宗の言及

【画論】より

… 元・明・清は,夏文彦《図絵宝鑑》,姜(きよう)紹書《無声詩史》,張庚《国朝画徴録》が編年体で画史を記す。この時代はおおむね文人画主流の時代であり,文人画論は,銭選の隷体論,倪瓚(げいさん)の逸筆草草論,何良俊の利家・行家論を経て,明末の莫是竜・董其昌の南北宗論に至り極まった。南北宗論は,中国絵画を南宗と北宗に分け,南宗の正統性を論じたが,南宗はまた文人画でもあった。…

※「北宗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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