…《ストライキ》はソビエト国内よりも国外で高く評価され,また次に中央委員会から委託されて撮った《戦艦ポチョムキン》(1925)は国の内外の観客大衆に熱狂的な好評で迎えられ,ソビエト映画の存在を世界に示すとともに世界映画史を飾る記念碑的作品となった。しかし,グレゴリー・アレクサンドロフと共同で監督した革命10周年記念映画《十月》(1927)は,製作中にトロツキー解任などの政変があって一部修正を強いられ,公開が遅れる。中断していた農業の社会主義化を描く《全線》も完成したものの,スターリンの批判によって公式の農業政策をとり入れたものに改変を命じられ,《古きものと新しきもの》と改題されて29年にようやく公開の運びとなる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」