千仏洞(読み)センブツドウ

デジタル大辞泉 「千仏洞」の意味・読み・例文・類語

せんぶつ‐どう【千仏洞】

断崖岩壁を掘り、内部仏像彫刻したり壁画を描いたりした石窟寺院1900年に発見された、中国敦煌とんこうのものが有名。

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精選版 日本国語大辞典 「千仏洞」の意味・読み・例文・類語

せんぶつ‐どう【千仏洞】

〘名〙 断崖に多くの穴を掘り、内部に仏像を彫刻したり壁画を飾ったりしてあるもの。中国の敦煌(とんこう)付近一群は、特に世界的に有名。千仏巖。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「千仏洞」の解説

千仏洞(せんぶつどう)

岩壁を彫りぬいてつくった多数の石窟(せっくつ)寺院群。内部にはインドから西域,中国に流布した賢劫(けんごう)千仏をはじめ過去,現在,未来の三世にわたる多数の尊像を祀るほかに,装飾,彫刻,壁画を伴う。敦煌(とんこう)鳴沙山竜門の千仏洞,東トルキスタンキジルのミン・ウイ(千仏洞)などが有名で,これらから発見された古文書は,言語,歴史,文化の研究の重要な資料である。

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旺文社世界史事典 三訂版 「千仏洞」の解説

千仏洞
せんぶつどう

岩壁をうがって造った石窟寺院群で,中国の呼称
洞内には仏像を浮き彫りし,壁画が描かれている。5〜10世紀に流行。敦煌 (とんこう) (約500の窟寺が現存)・キジールの千仏洞などが有名。

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世界大百科事典(旧版)内の千仏洞の言及

【甘粛[省]】より

… この地の名勝古跡などで最も有名なものは敦煌の石窟であろう。この敦煌莫高窟,一般には千仏洞の名で知られるこの地の490余の洞窟群は,4~14世紀にかけて掘られた石窟寺,すなわち横穴式の寺院であるが,そこにある大量の壁画と仏像は,中国の歴史や美術にとっては貴重な資料であって,この石窟は中国三大石窟芸術宝庫の一つといわれている。また,天水には,約7000余の仏像がある麦積山石窟と高さ27mの石仏座像のある永靖炳霊寺石窟とがあり,これらはいずれも約1500年の歴史を有している。…

※「千仏洞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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