竜門(読み)リュウモン

デジタル大辞泉 「竜門」の意味・読み・例文・類語

りゅうもん【竜門】

中国、河南省洛陽の南の地。伊河を挟んで東西に対峙する山が門を思わせる。竜門石窟せっくつがある。伊闕いけつ
中国、黄河中流の急流。山西省河津と陝西せんせい省韓城との境付近にある。魚が登りきると竜になるという。→登竜門とうりゅうもん

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精選版 日本国語大辞典 「竜門」の意味・読み・例文・類語

りゅう‐もん【龍紋・龍文・龍門・流リウ紋・立リフ紋】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 龍の模様。龍をかたどった模様。
    1. [初出の実例]「筆底江河走蛟龍、龍文之鼎力能扛」(出典:山陽遺稿(1841)詩集・一・昌黎像)
    2. [その他の文献]〔史記‐田単伝〕
  3. 太い糸で織った粗い絹織物。中国・朝鮮から伝来した。江戸時代には多く帯・はかまに用いた。無紋や綾文があった。
    1. [初出の実例]「紅梅のりうもんの唐衣」(出典:栄花物語(1028‐92頃)歌合)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「竜門」の意味・わかりやすい解説

竜門
りゅうもん

奈良県中央部、宇陀(うだ)市大宇陀地区と吉野吉野町の境に位置する竜門岳を中心とする地域で、大宇陀地区の旧上竜門村、吉野町の旧竜門・中竜門両村の範囲。中世竜門郷の地。西流する吉野川北岸地域の低い丘陵地に農山村が点在する。東西に走る中央構造線の谷にかつて伊勢(いせ)参宮街道が通じ、宿場集落が発達した。付近には久米仙人(くめのせんにん)の伝説のある竜門寺跡や竜門滝などがある。

[菊地一郎]

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「竜門」の解説

竜門(りゅうもん)
Longmen

中国河南省洛陽の南13km,伊水に沿う古来洛陽の要衝両岸岩石に掘られた石窟寺院名高い北魏の洛陽遷都(494年)以来唐の玄宗年間まで約2世紀半にわたって開削されたもので,雲崗(うんこう)とともに中国の二大石窟。その彫刻仏像は雲崗に比して中国的色彩に富む。東アジア美術史上重要な遺跡

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普及版 字通 「竜門」の読み・字形・画数・意味

【竜門】りようもん・りゆうもん

登竜門

字通「竜」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の竜門の言及

【竜門石窟】より

…中国,河南省洛陽の南14kmにある仏教石窟。伊水が北流し二つの山が岸をはさんで対峙し,形状が門闕(もんけつ)のようになっているので,伊闕または竜門と呼ばれた。石窟群は両岸の崖壁にあって,石窟1352,龕(がん)785を今かぞえる。…

※「竜門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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