精選版 日本国語大辞典 「南界」の意味・読み・例文・類語 なん‐かい【南界】 〘 名詞 〙① 陸上動物地理学上の区域で、オーストラリア・ニュージーランド・ニューギニア・大洋州を含む。単孔類・有袋類などの獣やヒクイドリ・エミウ・ゴクラクチョウ・キウイなどの特異な鳥類がすむ。② =なんきょう(南境)[初出の実例]「往年多加納(トスカナ)国の領地は、此山脈を限りて南界となせり」(出典:米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
日本大百科全書(ニッポニカ) 「南界」の意味・わかりやすい解説 南界なんかいNotogeaNotogean realm 動物地理区の三大単位の一つで、北界、新界に対応する区分。オーストラリア、ニューギニア、ニュージーランドと南西太平洋の諸島を含む。その中心となるオーストラリア区は、海洋によってほかの大陸と長期間隔離されていたため、下等な哺乳(ほにゅう)類である単孔類、有袋類や地上を走り回るエミューやキーウィなどの走禽(そうきん)類のような、きわめて固有度の強い特徴的な動物相を呈する。[片倉晴雄][参照項目] | 動物地理区 動物地理区の分類とおもな固有動物 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例