キーウィ(その他表記)kiwi

翻訳|kiwi

デジタル大辞泉 「キーウィ」の意味・読み・例文・類語

キーウィ(kiwi)

キウイ

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精選版 日本国語大辞典 「キーウィ」の意味・読み・例文・類語

キーウィ

  1. 〘 名詞 〙キウイ

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改訂新版 世界大百科事典 「キーウィ」の意味・わかりやすい解説

キーウィ
kiwi

ダチョウ目キーウィ科Apterygidaeに属する鳥の総称。この科はニュージーランド特産の3種よりなる。3種とも形態は似ていて,タテジマキーウィApteryx australisは南北両島とスチュアート島に,オオマダラキーウィA.haastiiコマダラキーウィA.oweniiはそれぞれ南島に分布する(コマダラキーウィは半化石が北島から産出)。全長48~84cm,体重1.35~4kg。羽毛は毛状で粗く,羽色は褐色ないし灰色に縦斑か横斑がある。くちばしは細長く,少し下に湾曲し,口角には長い口ひげがある。翼は退化して,飛ぶことはできない。尾羽もない。足はじょうぶで,あしゆびは4本ある。早く走るがバランスが悪くよたよたしている。よく茂った森林にすみ,単独かつがいで生活している。非常に臆病な鳥で,昼間は朽木の下や地下の穴に身を潜め,夜かくれがを出て餌をあさる。眼はいくぶん退化しており,嗅覚触覚聴覚はよく発達している。とくに鼻孔はくちばしの先端近くに位置し,口ひげとともに餌をさぐり出すのに役だつといわれている。食物は主として土中にすむ昆虫やその幼虫類とミミズであるが,地上の種子や柔らかい根もよく食べる。採食場には地面にくちばしをさし込んだ穴が無数にあいている。雌雄は同色だが,雌のほうが大きい。夜間雄は鋭い声でキー・ウィーと鳴き,雌はクルッルと鳴く。kiwiはマオリ族の呼んでいた名だが,もともとは鳴声に由来するらしい。巣は根の下や地下につくられた穴の奥に若干の草や葉を敷いてつくられ,1腹1~2個(まれに3個)の卵を産む。卵は光沢のある白色で,タテジマキーウィでは長径13.5cm,重量450gの大きさがある。これは雌の体重の1/7にあたり,親との比較では鳥卵の中でいちばん大きい。産卵期は7~2月。抱卵期間は75~77日,雄だけで抱卵する。生まれた雛は約1週間食物をとらずに巣にとどまり,その後雄に連れられて自分で餌をあさる。成長はかなりおそく,成鳥になるのに5~6年を要するといわれている。キーウィは,乱獲や原生林の農地化や移入されたイタチ,イヌ,ネコ,オポッサムなどの影響で,一時非常に減少したが,今日ではかなり増えている。この鳥はニュージーランドの象徴で,コイン,切手,主要な産物の商標などに登場する。走鳥類の中では非常に特殊な位置を占め,類縁関係ははっきりわかっていない。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「キーウィ」の意味・わかりやすい解説

キーウィ
きーうぃ / 奇異鳥
kiwi

鳥綱ダチョウ目キーウィ科に属する鳥の総称。この科Apterygidaeはニュージーランドの特産で、キーウィ属Apteryx1属よりなり、タテジマキーウィA. australis、オオマダラキーウィA. haastii、コマダラキーウィA. oweniiの3種に分類される。全長48~84センチメートル、体重1.35~4キログラム。雌は雄より大きい。全身褐色または灰色の粗い毛状の羽毛で覆われている。翼は退化し、飛ぶことはできない。尾も退化している。嘴(くちばし)は細長くやや下に湾曲し、足は短いがきわめてじょうぶである。暗い森林にすみ、昼間は朽ち木の下や地下の穴の中に身を隠していて、夜間に活動する。夜行性のために、目はいくぶん退化し、嗅覚(きゅうかく)、触覚、聴覚はよく発達している。食物は土中のミミズや昆虫とその幼虫類で、嘴を泥中に深く差し込んで獲物をあさる。また、根や地上の種子や漿果(しょうか)も食べる。巣は倒木の下や地下の穴の奥につくられる。卵は白色で、1腹の卵数は通常1、2個。抱卵は雄だけが行い、卵は約75日で孵化(ふか)する。雛(ひな)は生後1週間ぐらいから自分で餌(えさ)をあさるが、大きくなるまで、雄が外敵から保護する。雄は鋭い声でキーウィと鳴く。英名のkiwiは、先住民マオリの呼び名であるが、もともとは鳴き声に由来する。キーウィはニュージーランドの国鳥で、コイン、切手、主要な産物の商標などに使われている。一時絶滅に近くなったが、今日ではかなり増えているといわれる。

[森岡弘之]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キーウィ」の意味・わかりやすい解説

キーウィ
Apteryx australis; southern brown kiwi

キーウィ目キーウィ科。ニュージーランドにのみ分布する原始的な鳥。全長 55cm。全身暗褐色の毛状の羽毛に覆われ,長いと太い脚をもつ。は退化して飛翔力がまったくなく,尾羽といえるものもない。ほかの鳥類と異なり,嗅覚がかなり発達している。森林内にすみ,おもに夜間活動して地中のミミズや昆虫類を食べて生活している。生息地は南部のフィヨードランドとスチュアート島にかぎられ,生息数も非常に少なく,国際的に保護されている。なお,キーウィ科にはほかにコマダラキーウィ A. owenii,オオマダラキーウィ A. haastii など 4種があり,これらの 5種を総称してキーウィとも呼ばれる。

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百科事典マイペディア 「キーウィ」の意味・わかりやすい解説

キーウィ

キーウィ科の鳥の総称。3種ある。大きさはニワトリくらい。翼や尾は小さく,その部分の羽毛も体羽と変わらず,飛べない。くちばしは長く,鼻孔はその先に開口。ニュージーランドの山地森林にすみ,夜行性。おもにミミズを食べる。木の根もとなどに穴を掘り草などを敷いて1〜3卵を産む。卵は白色で,鳥の体に比して大きく,親の体重の4分の1にも当たる。
→関連項目キウイフルーツ

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