南部塗(読み)ナンブヌリ

デジタル大辞泉 「南部塗」の意味・読み・例文・類語

なんぶ‐ぬり【南部塗】

南部地方から産する漆器総称。椀を中心に皿・折敷おしき重箱などがある。内は朱漆塗り、外は黒漆塗りに色漆草花などの絵をかき要所に金箔を押して装飾したもの。秀衡ひでひら塗・正法寺塗・浄法寺塗などの総称。

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精選版 日本国語大辞典 「南部塗」の意味・読み・例文・類語

なんぶ‐ぬり【南部塗】

  1. 〘 名詞 〙 南部地方に産する漆器。江戸初期にはじまり、金箔の装飾をほどこした箔椀などがあり、産地としては浄法寺その他があり、秀衡椀浄法寺椀・正法寺椀・南部椀と呼ばれるものが製作された。〔随筆・嬉遊笑覧(1830)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「南部塗」の意味・わかりやすい解説

南部塗
なんぶぬり

南部氏が領した岩手県盛岡地方から産した漆器の総称。椀(わん)類を中心に折敷(おしき)、皿、重箱にわたる。浄法寺(じょうぼうじ)椀、正法寺(しょうぼうじ)椀、秀衡(ひでひら)椀なども含まれる場合もある。

[郷家忠臣]

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旺文社日本史事典 三訂版 「南部塗」の解説

南部塗
なんぶぬり

東北地方の南部領(岩手県地方)で生産された漆器
椀 (わん) 類を主とし,内部朱塗外部を黒漆塗にし,外部に赤・黄・緑などの色漆で草花などの絵をかき,金箔を押したもの。南部椀・秀衡 (ひでひら) 椀などといわれる。

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