デジタル大辞泉 「参らせ候ふ」の意味・読み・例文・類語 まいらせ‐そうろ・う〔まゐらせさうらふ〕【参らせ候ふ/▽進らせ候ふ】 [連語]《動詞「まい(参)らす」の連用形+補助動詞「そうろ(候)う」》1 さしあげます。「弟子で候ふ刑部房俊秀を―・ふ」〈平家・四〉2 (「まいらす」が補助動詞の場合)他の動詞の連用形に付いて用いる。㋐「まいらす」が謙譲の意を表し、それに丁寧の意が加わる。…してさし上げます。「院御所法住寺殿を守護し―・ふべし」〈平家・二〉㋑「まいらす」の謙譲の意が失われ、「そうろう」とともに丁寧の意を表す。…しております。…でございます。…します。「御行水はわき―・ふ」〈伽・鉢かづき〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「参らせ候ふ」の意味・読み・例文・類語 まいらせ‐そうろうまゐらせさうら・ふ【参候・進候】 〘 連語 〙① ( 動詞「まいらす(参)」に補助動詞「そうろう(候)」の付いたもの ) さし上げます。さし上げております。[初出の実例]「六波羅の煖廷(なんれう)こそとってまゐって候へ、まいらせ候はんとて、伊豆守にたてまつる」(出典:平家物語(13C前)四)② 「まいらす」を謙譲語の補助動詞として、他の動詞に付けて用いる場合。…してさし上げます。[初出の実例]「すこしも心えぬ物に半、いかでかおもはれまいらせ候はん」(出典:根来要書‐保延六年(1140)二月五日・源為義書状案)③ 「まいらす」に謙譲語の要素が失われ、「そうろう」と同様に、丁寧語の補助動詞として用いたもの。…しております。…します。…でございます。まいらせそろ。[初出の実例]「御行水はわきまいらせ候、はやとり給へ」(出典:御伽草子・鉢かづき(室町末))④ ⇒まいらせそろ(参候) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例