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双方代理 そうほうだいり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

双方代理
そうほうだいり

同一人が契約当事者の双方の代理人となって,それぞれの代理行為を行うことをいう。たとえば AB間の売買契約において,Cが売主Aの代理人となると同時に買主Bの代理人となるような場合である。代理人がいずれか一方の利益をはかり,他方の利益を害するおそれがあるので,民法原則として双方代理を禁止するが,ただし,単なる債務の履行の場合やあらかじめ本人の許諾がある場合には,例外として双方代理を認めている (108条) 。判例,通説はこの趣旨を拡張し,登記名義の変更などの場合も双方代理が許されてよいと解している。なお,双方代理の禁止に違反した行為は絶対的に無効となるのではなく,無権代理行為として扱われ,したがって本人の追認によって有効となる。

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デジタル大辞泉の解説

そうほう‐だいり〔サウハウ‐〕【双方代理】

同一人が同時に当事者双方の代理人となって契約を締結すること。民法では原則として禁止している。

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大辞林 第三版の解説

そうほうだいり【双方代理】

同一人が同時に当事者双方の代理人となって契約を結ぶこと。民法上、原則として禁止される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

双方代理
そうほうだいり

ある者が契約当事者の双方を代理して両当事者間の契約を締結すること。双方代理は自己契約(自己が相手方の代理人となって自分と契約すること)とともに禁止されており(民法108条)、それに違反すると無権代理行為となる。双方代理および自己契約が禁止されるのは、本人の利益を保護するためである。したがって、債務の履行のように新たな利益の交換を含まない行為(同法108条但書参照)や、本人があらかじめ双方代理に同意している場合には、禁止されない、と解されている。[淡路剛久]

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世界大百科事典内の双方代理の言及

【代理】より

… 代理人となりうる者の資格については一般的な制限はなく,子供が親の代理として日用品を購入する場合のように,法律上の無能力者(未成年者,禁治産者,準禁治産者)でも代理人となることができるが,法定代理の場合には個別的にその資格が制限されていることがある(民法846条)。代理人が一方では本人の代理人として,他方ではその相手方として行為することを自己契約といい,1人の代理人が当事者双方の代理人として行為することを双方代理という。いずれも本人の利益を害する危険性が大きいため,既存の債務を履行する場合を除き,法律によって禁止されている(108条)。…

※「双方代理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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