取得原価主義(読み)しゅとくげんかしゅぎ(英語表記)acquisition cost basis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

取得原価主義
しゅとくげんかしゅぎ
acquisition cost basis

貸借対照表に計上される期末の資産金額を決定するに際して,その資産を取得した過去の時点での支出額を用いる考え方をいい,歴史的原価主義とも呼ばれる。取得原価による資産評価は,企業に投下された資金の使途を明確に示すとともに,貨幣的資産の裏付けのない評価益の計上を防止するだけでなく,客観的証拠による検証が可能であるという長所を持つため,現在の会計において最も原則的な方法とされている。ただし取得原価基準は,インフレ時に貸借対照表に計上される資産の金額が時価より著しく低くなるという欠点も持つ。

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百科事典マイペディアの解説

取得原価主義【しゅとくげんかしゅぎ】

期末資産をその資産を取得した時点の価値で評価しようという会計の考え方。現在の日本の会計の基本的な考え方である。実際の取引価額に基づいて計算が行われるため,計算の確実性が保証され,検証可能性も高く,また資産の評価替えなども行わないため,貨幣的裏付けのない評価益の計上を排除するなどの利点を持つ。しかし,一般物価水準が上昇すると,資産の実態を正しく表示できなくなるなどの欠点を持つことから,見直しが論議されている。→時価主義
→関連項目低価主義

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