受円寺(読み)じゆえんじ

日本歴史地名大系 「受円寺」の解説

受円寺
じゆえんじ

[現在地名]大垣市笠縫町

集落のほぼ中央にある。真宗大谷派に属し、仏教山荘厳院と号する。本尊は最澄作と伝える阿弥陀如来胎内に阿弥陀経一巻と五穀を納めるという。寺伝によれば、弘仁六年(八一五)五月頃、弟子の賢栄・乗蓮を連れて当地に来た最澄は、自ら阿弥陀仏の像を刻み、堂宇を草創した。その後、住持泰澄のとき、後冷泉院から仏舎利を納められ勅願所となった。大井という井戸の霊泉に題して、「居て見れば笠の内なる仏かなとく澄み渡る教なりけり」と詠まれ、山号を仏教山と定めたという。藤原定家も帰依し、寺領を寄進したと伝える。本願寺善如のとき天台宗から真宗に改宗、受円寺と称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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