受精毛(読み)じゅせいもう(その他表記)trichogyne

精選版 日本国語大辞典 「受精毛」の意味・読み・例文・類語

じゅせい‐もう【受精毛】

  1. 〘 名詞 〙 紅藻(こうそう)植物子嚢菌(しのうきん)植物などの造卵器から生ずる毛状の突起。ふつう精子が付着し、受精を助ける。受精糸。〔原子椎茸と(1954)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「受精毛」の意味・わかりやすい解説

受精毛
じゅせいもう
trichogyne

紅藻類では雌性細胞から突出した毛状の突起をさし,子嚢菌類では生卵器から突出する糸状体をさす。前者では雄性の細胞がこれに接触して受精が行われ,事後アサクサノリなどでは収縮してしまうが,一般の紅藻類では分化して精核通路役目だけを果す。後者では多数の雌雄の核が生卵器および造精器からこの中に入って複相の細胞となり,鉤形成をしながら分枝し,のち多数の子嚢を生じる。

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