台地玄武岩(読み)ダイチゲンブガン(英語表記)plateau basalt

デジタル大辞泉 「台地玄武岩」の意味・読み・例文・類語

だいち‐げんぶがん【台地玄武岩】

洪水玄武岩

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精選版 日本国語大辞典 「台地玄武岩」の意味・読み・例文・類語

だいち‐げんぶがん【台地玄武岩】

  1. 〘 名詞 〙 広大な溶岩台地を形成している玄武岩マグマ地殻割れ目から流出したものと考えられている。インドデカン高原北アメリカのコロンビア台地南アメリカのパタゴニア高原など。高原性玄武岩

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改訂新版 世界大百科事典 「台地玄武岩」の意味・わかりやすい解説

台地玄武岩 (だいちげんぶがん)
plateau basalt

大陸地域で広く分布する玄武岩質の溶岩台地の岩石。台地玄武岩をつくる火山活動は,長い割れ目火口から大量の溶岩を静かに流出したと推定される。1枚の溶岩流の厚さは50m以内,台地全体としては噴出源に平行岩脈群がみられ,周囲では多数の溶岩が重なっている。一つの台地玄武岩の規模は厚さ500~2000mで20万~200万km2の地域を覆い,その体積は20万~150万km3に達する。一つの台地玄武岩をつくる火山活動は数百万年かかったと見積もられる。代表例としては北アメリカのコロンビア川台地(中新世),スコットランド(第三紀初期),インド半島デカン高原(白亜紀末~第三紀初期),南アフリカのカルー溶岩(二畳紀~三畳紀)などがある。コロンビア川台地をつくる台地玄武岩のうち特によく追跡できた1枚の溶岩流では,噴出源の割れ目火口は延長120kmにおよび,割れ目から溶岩流の末端まで300kmある。台地玄武岩は岩石学的にはソレイアイトやアルカリカンラン石玄武岩でできており,少量の分化物やアルカリ岩を伴うことがある。
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岩石学辞典 「台地玄武岩」の解説

台地玄武岩

世界各地の広大な熔岩台地を構成している玄武岩で,これらの玄武岩は分布地域や生成時代を通じてある種の共通性をもっているので,特に台地玄武岩と呼ばれる.ソレアイト質またはアルカリ玄武岩本源マグマが多数の狭い火道から流出したり,地殻に生じた巨大な割れ目から溢れ出て四方に広がり固結したものと考えられている.台地の玄武岩全体の厚さは極めて大きいが,一枚の玄武岩層の厚さは数mから20mくらいで,まれに100mに達し,膨大な数の玄武岩層がほぼ水平に重なり全体として厚い玄武岩台地を形成している[片山ほか : 1970].⇒熔岩台地

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